2013年3月27日水曜日

Freelancer.comでワーカーを決めてみよう。(Freelancer.comの使い方:第2回)

前回の記事では、Freelancer.comでのワーカー募集のやり方をご説明しました。
今回はそのプロジェクトに応募してきた中からワーカーを選んで発注する方法を、経験から得たオススメの低リスクな選定方法や小さなtipsを交えてご説明します。
※画面は2013年3月4日現在のもので、会員登録は完了していてログインした状態の画面です。


2013年3月16日土曜日

Freelancer.comでワーカーを募集してみよう。(Freelancer.comの使い方:第1回)


クラウドソーシングサービスの中で世界一の登録者数を誇るFreelancer.comの使い方説明の第1回です。
まずはワーカーの募集の仕方について紹介します。

当然ですがまずFreelaner.comを開いてください。
そして、トップページにある「Post a Project」ボタンを押すと、下のようなプロジェクトの作成画面が表示されます。(縦長なので2つに分割して説明します。)
※画面は2013年3月4日現在のもので、会員登録は完了していてログインした状態の画面です。



では項目ごとに注意点を交えながら説明します。
ちなみに、プロジェクトの募集だけなら無料ですので、相場の調査や相見積的な意味合いで募集しても良いかと思います。

1.プロジェクトのタイトル

「Project name」と書いているからといっても、これがワーカーが見るプロジェクト一覧画面に表示されるので、漠然とした内容だと誰にも見向きもされません。
どういうウェブサイト構築なのか、どういうアプリなのか、iOS向けなのかAndroid向けなのか両方なのか、といった情報を端的に表現する必要があります。

2.プロジェクトのタイプ

選択してもしなくてもいいのですが、どういうタイプのプロジェクトなのかを指定します。
ウェブサイト構築、ライティング、マーケティング、そういったカテゴリが並んでいますので適切なものを選択してください。

3.プロジェクトに必要なスキル

プロジェクトに必要とされるスキルを5つまで指定できます。
1文字入れたら自動的に候補が出てきますので適切なものを選択してください。
例えば、iOSアプリならObjective-CやiOSというスキルを入れると良いでしょう。
他には、Web系のサービス開発なら、ECなのかSNSなのかといったどういう系統のサービスなのか、さらにはどういう言語で開発するのか決まっていればその言語を入れると良いでしょう。

4.プロジェクトの詳細

これが一番大事です。
プロジェクトの内容を詳細に記載してください。
もちろん英語で書く必要があります。
ファイルの添付もできます。
例えば、サイト構築プロジェクトで画面デザインだけはできている、という場合にはそのデザインを添付します。

これを漠然と書いてしまうと、ワーカーが費用見積できずに後々の金銭トラブルの元になります。
とはいえそういう認識の齟齬が発生した場合でも、発注当初の金額を上回ろうが必要になるたびにその分のお金を支払えば多くの場合は問題ありません。
(少なくとも私の経験上はありません。)

むしろ、追加費用の発生が発注者側で理解されるか、そして発注者組織の内部的に許されるかどうかが問題だと思います。
従来型の受託開発においては、コミュニケーション不足による仕様追加や仕様変更等は、受注者側の責任としてさも当然のように追加費用なく対応することを要求され、今後の取引関係のことも考えて受注者側もそれを受け入れる場合が多々見られます。
しかし、そのようななあなあな取引はクラウドソーシングではありえません。
こういう本来的には当然の商取引が馴染まない組織なのであれば、クラウドソーシングは使わないことをオススメします。

また、コツとして必ず「(Freelancer.com以外の)ポートフォリオを提示してください。」という旨記載を忘れないようにしてください。
過去にサイト内外でどういった活動をしてきたのかを確認するためです。
応募時の自己アピールは良いことしか書いていませんので、主な判断基準はポートフォリオです。
もちろんサイト上での評価も判断基準にはなりますが、どうしても評価は高くなりがちなので判断基準としてはやや弱いです。
なので、必ず記載するようにしましょう。


5.プロジェクトの報酬のタイプ

固定報酬制か時給制かを選択します。
サイト構築やアプリ開発の場合は固定報酬制にすることをオススメします。
日本人的な感覚で納期を捉えていると痛い目に遭いますので、開発が終わるまで延々と支払いが発生するのはリスキーです。
経験上、ワーカー自身が提示してきた納期でも守らないことが多いです。
成果物に責任を持っているから納期が来てもその品質が低ければ納品しない、という考えも分からなくはないですが、日本人的な感覚では品質を担保した上で納期厳守という並び立つものなのでなかなか感覚が合わないです。

一方で、時給制が向いているのはデータ入力等の時間がだいたい見えている作業です。
ここでは固定報酬制のみを説明していきます。

6.予算

ここには予算を入力します。
画面上用意されている範囲での指定もできますし、発注者が自分で範囲を指定することもできます。
確保している予算に合わせて範囲を指定してください。
相場は同じようなプロジェクトを検索してみて、それに対する提示金額を見ることでだいたい分かりますので、事前に確認しておくことをオススメします。

なお、日本で同じ内容のプロジェクトをする場合に比べて格段に費用は抑えられます。
それが海外のクラウドソーシングサービスを使う一番のメリットです。
ただし、もちろん非対面に伴うコミュニケーションコストが発生しますし、また言葉の壁が存在しますので、メリットとの兼ね合いで海外のクラウドソーシングサービスを利用すべきかどうかを検討した方が良いと思います。

7.オプション

プロジェクトを一覧の中で目立たせたり、プロジェクトの内容はログインした人でないと見えなくしたり、他のワーカーの提示金額を見えなくしたりできます。
NDAをワーカーと締結する場合にも追加費用が必要なようです。
日本のサービスの場合は今のところ契約が成立すれば自動的にNDAを締結したことになるところばかりです。
(そうでないサービスがあったら教えてください。)
必要に応じて選択すると良いと思います。

8.プロジェクトの公開

「Post Project Now」ボタンを押しますと、プロジェクトが公開されます。

あとはワーカーからの応募を待つだけです。
おそらく、内容によっては公開直後からどんどん応募があり、ちょっと放置すると収集がつかない状態になることもあるので、この後の第2回の記事を参考にしながら随時ワーカーの絞り込みをした方が良いです。

なお、めったにないとは思いますが応募がない場合、内容を見直すか予算を見直してください。
ワーカーとしてもどういう内容か分からないプロジェクトに応募しないですし、予算が安すぎても応募しないです。

では、次回に続きます。




2013年3月14日木曜日

世界一の登録者数を持つFreelancer.com

Freelancer.comは、GetAFreelancerという名前で2004年に開始したサービスでオーストラリアの会社が運営しています。
そして今や約700万人の登録者数を突破し、oDeskElanceといった先に始まっていた主要なクラウドソーシングサービスを抑えて登録者数では世界一になっています。
oDeskとElanceについては追々ご紹介したいと思います。


Freelancer.comが取り扱う案件は「プロジェクト型」がメインで、contestsという名称で「コンペ型」も取り扱っています。
また、Freemarketという名称でFiverrのようなスキルやタスクの売買をするマーケットプレイスも運営しています。

Freelancer.comではプロジェクトの募集は無料です。
ワーカー(受注者)と契約が成立すれば、発注金額の3%を手数料としてFreelancer.comが発注者から受け取ります。
日本のクラウドソーシングサービスでは手数料が15%のところもあるので、それに比べるとかなり安いことが分かります。
案件数が膨大なのでその料率でも運営できているのでしょうか。

参加しているワーカーは世界中にいるようで、既に日本でもオフショア開発で馴染みのあるインドや中国はもちろん、おそらく多くの人が一緒に仕事をしたことがないであろうベラルーシやルーマニアといった国の方もいらっしゃいます。

馴染みがないからといって成果物の質が低いのかというとそうではないです。
これまで日本からそういった国々の方に仕事をお願いする機会・手段が少なかっただけです。
なので応募があっても国で選別せずにまずは提案内容を確認することをオススメします。

またこういったサービスにおいて一番の心配事とも言えるワーカーへの支払いですが、多くのクラウドソーシングサービスと同じくFreelancer.comでもデポジット制を採用しています。
デポジット制とは、まずFreelancer.comにお金を預けておき、納品等任意のタイミングでそのお金をワーカーに渡す、という仕組みです。
この仕組みのおかげで、途中でワーカーが逃げたとしても発注者が支払ったお金は保護されるので、発注者は安心して利用できます。

加えて、Freelancer.comでは、任意の段階ごとに金額を決めて、その段階が終わったと判断したタイミングでワーカーに渡すという分割払いのような支払形式もあります。
Freelancer.comでは、その段階のことを「milestone」、お金を渡すことを「release」と呼んでいます。
慣れていないと戸惑いがちな用語・仕組みですが、後日別の記事にてご紹介します。

これまでは概要でしたが、今後「プロジェクト型」の案件でのFreelancers.comの使い方について、サイトのトップページにある図に従って説明していきます。
※2013年3月4日現在の画面、およびプロセスに基づいた内容です。将来的に画面デザインやプロセスが変更になり下記の説明とは異なる場合がございます。ご了承ください。
※ユーザー登録やPaypalの使い方等の基本的な部分は省略します。


大きく分けると下の5ステップです。
  1. プロジェクトの内容を記載して投稿する。
  2. 応募してきたワーカーの提案内容を比較して発注先を決める。
  3. デポジット(仮払い)という形でプロジェクト費用をFreelancer.comに預ける。
  4. 納品を待ち、納品されたら検収する。
  5. デポジットしていたお金をワーカーに支払う。
これらをまとめて下記の内容で4回に分けて説明をしていく予定です。
乞うご期待。

第3回: Freelancer.comで発注して支払ってみよう。(ステップ3の一部)
第4回: Freelancer.comでプロジェクトを動かしてみよう。(ステップ3の一部、ステップ4、ステップ5)